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白血病公表の池江璃花子選手 祖母は「水泳なんていい、とにかく長生きして」

白血病公表の池江璃花子選手 祖母は「水泳なんていい、とにかく長生きして」

「正月2日はうちに集まってくれました」
「水泳なんてやんなくていいから、とにかく長生きして」と、目に涙を浮かべた。祈るような口調だったという。池江璃花子選手(18)のお祖母ちゃんが週刊新潮の取材に応じ、苦しい胸の内を明かした。

 競泳界どころではない。国内、いや海外にも激震が走った。

 2月12日、競泳女子日本代表の池江選手が、自身の公式ツイッターに〈ご報告です〉とツイート。体調不良のためオーストラリアから緊急帰国し、検査の結果「白血病」の診断が下されたことを明かしたのだ。

 ツイートには文書の画像が添付されており、そこには《私自身、未だに信じられず、混乱している状況です》と率直な心情が記されていた。

 続けて日本水泳連盟は午後4時から都内で緊急会見を開いた。ゴールドコーストで1月18日から2月10日までの合宿が開催され、池江選手も参加していた。ところが体調不良を訴えたため、2月8日に帰国したことが明かされた。

 週刊新潮編集部も事態を把握して取材を開始。池江選手のお祖母ちゃんから自宅で話を伺うことができた。池江選手は正月2日を、共に過ごしたという。

「オーストラリア合宿の前、1月2日に家族全員がうちに集まってくれました。孫も5人が来てくれて、わいわい騒いでくれました。(池江選手が)アジア大会のメダルを持ってきてくれたので、家族全員で代わる代わるかけたりしましたね」

 正月、池江選手は極めて健康そうに見えた。そもそもお祖母ちゃんは、孫娘が風邪をひいた記憶さえ乏しい。大病したことなど一度もない――――。

「水泳なんてやんなくていいから、とにかく長生きして、私より先に逝っちゃうなんて、いやだから、とにかく長生きしてほしいです。生きてさえいれば、私は……。生きてください。私が死ぬ前に死んでほしくない。私だって80歳なんだから」

「24歳で引退するっていつも言ってる」
 背筋を伸ばしながら取材に応じてくれるが、やはり孫娘のことが心配で、いてもたってもいられないのだろう。玄関の周りを心配そうに歩きながら、「昨日から私、ダメなんだよね」と呟く。

 2年後の東京オリンピックで、もちろん池江選手は出場を期待されている。お祖母ちゃんも会場で応援するつもりだ。

東京オリンピック、来月からチケットが発売されるでしょ? 当たらなきゃいけないから、100枚くらい買おうかなって思って。見たいって友達は連れていってやろうかなって思って」

 だが、自身が観戦する日のことを語っていても、自然と話題は孫娘の病状へ移っていく。

「オリンピックなんて、もう出なくていい。生きてくれさえすれば。私が死ぬ前に死んでほしくない。でも、治る病気らしいよ。渡辺謙だって治しているしね……」

 孫娘は必ず治る。お祖母ちゃんは自分の言葉で確認すると、話題を東京五輪に戻した。

「(池江選手は2024年・パリ五輪時に)『24歳で引退する』っていつも言ってる。東京は20歳だから、私も『東京五輪で世界記録が出せなくても、次に出せばいいよ』っていつも言うんです」

 お祖母ちゃんは何度も、何度も「生きてくれ」と独り言のように呟いた。